新工場について | サガ電子工業株式会社

新工場について

    

平成25年5月に佐賀市開成から同市久保泉町の第二久保泉工業団地内に本社屋と工場を移転致しました。

「社屋は古蔵を移築」

創業390年の伝統を誇る佐賀県武雄市若木の造り酒屋「牟田酒造所」の、今は使わくなった酒蔵を2棟と、昭和10年に建設された佐賀県西有田町の小民家の米蔵と納屋を譲っていただきました。

「建物の概要」

敷地約1000坪、木造瓦葺き平屋(一部2階)建ての建築面積210坪です。(延床面積約240坪)
敷地の真ん中に建物をロの字型に配置し、中庭のある工場となっております。
作業場は天井高が9m近くある平屋建てです。

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「先人の知恵を活かしたエコ工場」

古民家は建築材料のほとんどが自然素材で出来ています。
新工場の建設資材には梁や柱、壁土、竹など、使える材料は全て再使用しました。
屋根にのっていた約1万枚の古瓦は割らずに建設現場に運び込み、外構に利用しました。
従いまして解体現場から建屋の廃棄物は、殆ど出ませんでした。

「夏涼しく冬暖かい」

調湿機能に優れた日本家屋は、不思議に涼しく、そして暖かく感じます。訪問者を驚かせます。

空調機には、40年以上昔から使用しているファンコイル(水クーラー)と、家庭用エアコンを使用しています。
ファンコイルの間接冷却水には井戸水を利用しています。
井戸水の水温は、夏も冬も一定しており(約19℃)これをファンコイルに通す事で、夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができます。ファンコイルから吹き出す風は湿度を含んでいます。しっとりとした空調環境は人体にとって良い作用です。
夏場は体感温度を下げるために扇風機を併用します。冬場の薪ストーブの燃料には、雑木と家具の端材を混ぜて燃やします。混ぜることで燃料を効率よく消費することができます。いずれも産業廃棄物として処分される木材を無償で引き取りますので排出業者は処分費が抑えられ、我々は燃料費が抑えられ、お互いにWinWinのW効果があります。

家庭用エアコンは、95坪の作業場に4KW(15畳用)が1台2.2KW(6畳用)が2台。建坪面積30坪一部吹き抜けの工場に4KW(15畳用)が1台。建坪面積60坪一部吹き抜けの事務所に2.8KW(8畳用)が2台。主に夏冬のピーク時に暖房、冷房、除湿をするのに使用します。

事務所棟は熊本大地震で大規模半壊した家屋を移築し減築して建てました。南側と北側に縁側があり断熱の空間として有効に作用する構造です。建坪の1/4が土間構造です。

「里山資本主義」

GIVE AND TAKEの精神

ストーブで燃やす雑木を分けてくれる造園業者には、工場内の緑化をお願いしたり、地域のスポーツ大会やイベントへの協賛をしています。端材を分けていただく家具業者には、当社工場で使用する家具類を購入しています。

「なぜ土蔵を工場に利用する発想をしたのか」

この時代に残したかったもの。「古民家でアンテナを作る」事が、昔からの夢でした。
それに加え昨今の異常気象。「エネルギー難」と「節電」。
もう電力の力だけでは、ままならない状況下にあります。

なんとか不自然なエアコンの空調から開放され、自然と共生しながら人間らしく「粋」な暮らし方はないだろうか。

その答えが、木造・土壁。蔵で工場を作ることだったのです。

木造・土壁構造は、高温多湿な日本の気候にマッチしてます。

 

「自然を愛でる」

偶に酒蔵や古民家に入った時に、「こんなところで仕事ができたらいいなぁ~」と「やすらぎ」を感じたのですね。過ごす人にいい影響を与えると感じました。

1日の内1/3以上は職場で過ごします。そんな職場の環境は快適でありたい。エアコンでコントロールされた不自然な空間が、はたして人間にとって「本当の快適さ」といえるのだろうか。

土、風、太陽のそのままのエネルギーを活かし、自然の微妙な変化を感じながら生活することで、人間の自然性を取り戻せたらというが、強い思いがありました。

「脳の疲れ 急速に回復」九州大 合板などと比較

天然の国産スギの家と、合板など新建材の家とでは住み心地に差があるのかを比較実験している九州大の研究グループが、天然材の家では疲れた脳が回復しやすく、体も活動的な状態になることを突き止めた。九州大での日本木材学会九州支部大会で3日発表する。研究グループの清水邦義助教(農学研究院)は「スギの香りが影響したのでは」と推測する。

研究グループは、大分県日田市特産「津江杉」の家と、広さも見た目も同じ新建材の家を1棟ずつ大学構内に建設。2月から、実験内容を知らない学生10人が1人ずつそれぞれの家で作業したり一晩寝たりするのを、脳科学、生理学、心理学の観点から調べている。

脳科学実験では、パソコンで30分間作業する前後に脳波を測定。新建材の家では作業後、眠いときに多いデルタ波が増加、精神活動が盛んなときに多いガンマ波は減少し、作業で脳が疲れたことを示した。天然材では脳波が作業前後でほとんど変わらず、作業中の脳の疲労が急速に回復したことを示している。
生理学実験では唾液中の成分を計測。天然材では新建材と比べ、交感神経活動が活発なときに増えるアミラレゼが多かった。体が活動的な状態にあったことを意味する。
清水助教は「被験者の脳と体は天然材の方が良い傾向を示した」と説明。「天然材の良さが分かれば国内林業の保護にもつながる」と期待する。

ー平成25年9月2日付けの日本経済新聞の夕刊よりー

「解体に半年、建設に1年以上」

 

工場建設には、のべ5000人の方が携われました。一般の方や地域の小学生にも参加していただきました。皆様が目をキラキラと輝かせながら左官作業を楽しんでおられた様子がとても印象的でありました。

解体に半年。建築に1年の猛スピードで落成しました。

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「法人設立40周年」

昭和46年創業。昭和49年法人化。お陰様をもちまして40年を越えました。日頃弊社の製品をご愛顧いただいてますユーザー様をはじめ、株主様、関係各位様。恵み豊かな大地、社業を支える風土、そして私達が全く思いもよらないところでお力添えを頂いている事に、心より感謝を申し上げます。

平成27年12月5日には「会社設立40周年記念行事」として、弊社社員と地元の小学4年生と5年生(土壁塗りに参加していただいた当時1・2年生)を招待して音楽会を開催しました。
演奏は大塚茜様(フルート) と金子鈴太郎様(チェロ)。前日からリハーサルに入り当日の時間ギリギリまで練習を重ね、迫力ある演奏を披露していただきました。音に耳を傾ける子どもたちの表情がとても印象に残りました。

演奏者のお二人からは「木の音の響きがとても気持ちいい」とお褒めの言葉をいただきました。

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「エネルギー原単位は、オフィースビルの4分の1以下」

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「木造・土壁の電波吸収体としての効果」

新工場で操業開始してまず構内PHSや無線LANの電波の届きが悪い事で、土壁が電波を吸収している事に気が付きました。

木は電波を通過させます。土壁は吸収して減衰させる効果があることに気が付きました。これで電波暗室の設備をする計画が無駄になりました。電波吸収体を床に置く簡易な設備程度で、信頼性のある測定が可能です。

多バンドや外部に資料を提出する為の測定は、糸島リサーチパークの社会実証センターにアンテナを持ち込みます。ここでは6面吸収体の電波暗室で、多バンドを同時に測定したり3Dパターン測定したりする事ができます。

鉄骨の建屋では実現できなかったことが、木造・土壁で実現できました。電波を扱う我々にとってはとても良い作業環境です。

「施工は 佐賀県の酒処 鹿島にある 有限会社夢木香」

夢木香
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